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SS山岳部隊

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    2010.05.05 | Hygiene

    Shaving Items

    当隊では数次にわたり、雑嚢の中身の充実を図ってきた。
    フォーク、ナイフ、スプーンといった食器に始まり、Esbit、調味料、レーション、タオル、マッチといったアイテムを実物/レプリカ取り混ぜて揃えてきたのだが、最近力を入れているのが、髭剃り用のアイテムである。

    一泊以上の活動では、起床時に髭を剃ることになるので、特に隊でお膳立てしなくても自発的に揃えていた隊員もいるのだが、やはりこの手の生活用品に興味の無い隊員もいるし、大抵は宿を出て活動をはじめる前に済ませてしまうので、どうしても実物乃至は当時のスタイルのものを持っていなければ話しにならないというアイテムでもない。従って、全員で揃えている訳ではないというのが現状である。

    しかし今後、4号戦車が完成した後は、砲身の下にテントを張って寝るといったプレイも想定され、活動中に髭を剃るというケースも増えてくるものと思われる。4号の実戦投入がはじまる迄には揃えて行こうということで、鋭意調達中である。

    髭剃り各種

    当時のドイツ軍で多用されていた、両刃カミソリ用のホルダーである。
    様々なメーカーで生産されていたが、基本的な仕組みと形状は大体同じである。
    素材はベークライトの他、金属製のものも生産されていた。

    中央の金属製のものは、現在でも生産されている独メルクール社製品。
    その左右はベークライト製のWW2当時の製品である。

    ヘッドを分離

    この種の髭剃りは、大抵このようにヘッドと軸とを分離することができる。

    ヘッド部は上下に2分割されており、その間に刃を挟み込む構造になっているのだが、稀に下側の部品が軸と一体になっていて、分離できるのは上側の部品のみというスタイルのものもある。

    WaA刻印

    上にあげた3種の内、左側のベークライト製のものは、国防軍の官給品で、軸の底にヴァッフェンアムトの刻印が入っている。

    携帯用ケース

    以前にも紹介したが、官給タイプの髭剃り用ケースである。
    3点とも革製のレプリカ。

    当時は革製の物の他、同一形状で、防水加工を施したキャンバス製のものも支給されていた。

    隊員に提供するのに、色や革の質を変えて色々試作してみたが、一番左の茶革の物を量産することとなった。

    収納状態

    髭剃りは軸とヘッドに分割して収納する。
    替刃も10枚入りのものを1箱収めることができる。

    替刃

    髭剃り本体と共に、様々なメーカーで生産されており、パッケージデザインも色々である。
    写真に見える3点は、全て当時のデザインである。

    現在でもこの種のカミソリは、独メルクール社をはじめ、世界各国で生産されており、日本でも雑貨店やドラッグストア等で購入することができる。

    シェービングブラシ

    石鹸を泡立てて、顔に塗るのに用いるブラシ。
    左の金属製の円筒形ケースに入れて携行する。

    ケースは実物だが、ブラシは流石に実物を使う気にはなれないので、米国製のレプリカ。
    ケースの底に穴が空いているのは、湿気が中に籠らないようにすると共に、中身を取り出し易くする為。

    尚、少々値は張るが、ドイツでは今でもこのような円筒形ケース入りのブラシが製造販売されており、日本国内でも購入可能である。

    収納状態

    携行時はこのようにケースに収める訳だが、使用後はしっかり乾かしておかないとスグにカビが生えてしまうので注意。

    シェービングソープ各種

    いずれも現代の製品だが、当時から変わらぬ姿で製造され続けている石鹸である。

    Klar社製シェービングソープ

    金属製の丸缶に収められており、容器はシェービングディッシュを兼ねているので、この状態で直接泡立てて使用する。

    シェービングディッシュと言えば、国防軍は円形のアルミ容器にガラス製のシェービングディッシュを収めて支給していた。当時のカタログを見ると、

    “Schraubdosen mit Glaseinsatz und Gummy”(ガラス容器とゴム付きスクリュー缶)

    という名で、

    直径80mm、高さ45mm
    直径100mm、高さ50mm
    直径120mm、高さ55mm

    の、大中小3種が掲載されている。
    また、ガラス製シェービングディッシュ無しのアルミ容器だけのものも用意されており、売店等で購入できたようだ。

    このKlar社の石鹸の容器の寸法は、3種の内の小サイズのものとほぼ同じであり、興味深い。

    スティック型ソープ

    こちらもドイツ製の現行製品だが、パッケージに、

    “Palmolive Classic”

    と記されているように、昔ながらのスタイルの製品である。
    当時はブラシと同様に、この円筒形の容器に収めて携行/使用されていた。

    使用する際は、適量をシェービングディッシュ上に切り出してから、泡立てる(顔面に直接塗り付けるという人もいるが、どっちが正しい使い方なのかは不明)。

    スティック型のシェービングソープは、欧米では今でも幾つかのメーカーで製造されているようだが、日本では殆ど見かけない。

    これも各社から様々な製品がリリースされており、中にはアムト刻印の入ったものもある。

    写真の物は一応当時の物という触れ込みなのだが、アムト刻印も無く、メーカー刻印や製造年刻印等も見当たらないので、本当に当時のものなのかどうかは不明。
    現在、米国で大量に出回っている。 

    まあ、用は足りるし、形もそれっぽくはあるし、何より数が揃うのが有り難い。

    鏡背面

    非常に簡便な作りで、スタンドは何と紙製!
    使っている内に、ヨレてモゲてしまうことは想像に難く無い。

    ただ、薄型なので、雑嚢に入れておくには便利ではある。

    2010.04.26 | Hygiene

    WW2 German Wehrmacht issue condomes

    WW2当時の独軍兵士の間で使われていたスラングで、

    “Thema Eins” (主題その1)

    と言えば、それは女の話しを意味していた。
    いつの世も、男の最重要な関心事と言えば、女のケツを追っかけることであるようだ。

    当隊隊員においてもその辺は変わらずで、既婚・未婚を問わず、数名集まれば、軍装よりもまずこっちの方が話題となることが殆どである。
    比較的若い連中は更にお盛んで、中には一晩で5機撃墜を誇り、「夜の撃墜王」とか「ナハト・イェーガー」等とあだ名されている隊員もいる。

    そういう訳で、男の集団である軍隊において、スキンは必需品である。
    ドイツ軍に限らず、各国軍において兵士にスキンが支給されていた。
    性病を煩って戦闘不能となる兵士が続出するのを抑えるのが目的だ。

    実物スキン

    これは10年以上昔に購入した、実物の国防軍官給スキンである。
    購入当時は白いスキンがちゃんと形を成していたのだが、十数年ぶりに開封してみたら、ご覧のようにトロけてグチョグチョになっていた。
    かろうじて根元のリング部分のみ原型を留めている。

    こまめに乾燥剤を取り替えて保管する必要があったようだ。

    実物とレプリカのパッケージ

    国防軍官給スキンのパッケージ。
    左が実物で、右が当隊でその昔作成したレプリカ。

    実物をスキャンし、文字をパソコン上でトレースして元データを拵えているので、ほぼズバリの出来映え。

    国防軍官給スキンレプリカ

    レプリカのパッケージには、現行品のスキンを入れている。
    装着して貰える場合は、この袋ごとグイっと手渡す訳だが、意外とウケは良く、スルーされたことは殆どない。

    まあ、結局中からオカモトのが出てくるんだけど。

    SSバージョン

    SSは独自にスキンも生産していたのは有名な話し。
    他にも石鹸や虫刺されの軟膏といった各種衛生用品も独自生産。
    「SS Packung」と記された衛生用品を市場では比較的多く目にすることができる。

    この国防軍官給スキン袋のレプリカも、近々Web Shopで再販予定。
    袋だけの販売となるので、中身は各自で気に入ったものを用意して欲しい。

    2010.04.25 | Stationery

    Reproduction "HEERESEIGENTUM" Pencil


    先の記事の”Eigentum der Waffen-SS”(武装SS所有物)鉛筆と共に、”HEERESEIGENTUM”(陸軍所有物)マーキング入り鉛筆も作成してみた。

    実物として市場で見かけるものには、

    1.無地、無塗装の丸軸鉛筆
    2.無地、無塗装の六角軸鉛筆
    3.メーカーロゴ入り、無塗装の丸軸鉛筆
    4.メーカーロゴ入り、無塗装の六角軸鉛筆
    5.メーカーロゴ入り、塗装有の六角軸鉛筆

    といった幾つかのバリエーションがある。
    今回作成したのは、1のタイプ。
    普通の鉛筆よりは、マップケースに差したり、筆箱に入れたりすると雰囲気出るのではないかと思う。

    “HEERESEIGENTUM” マーキング

    実物とされるものをみると、このマーキングの書体や書き方にも幾つかのバリエーションがあるようだ。今回作成したのは、全て大文字のバージョン。

    消しゴム

    レプリカの鉛筆に合わせて、当時風な消しゴムも用意してみた。

    中央の熊の絵のものは当時の実物。
    左はオーストリア/チェコのKoh-i-noor社のもので、右は独Pelikan社のもの。
    サイズ、材質とも当時とほぼ同じ。

    筆箱セット

    レプリカ筆箱に、”HEERESEIGENTUM”レプリカ鉛筆、現行ドイツ製赤鉛筆、ペン軸、角柱型15cm定規との組合わせ。これにKoh-i-noorかPelikanの消しゴムを加えると、当時っぽくて良い雰囲気。

    Web Shopにて販売中。

    2010.04.23 | Stationery

    Reproduction "Eigentum der Waffen-SS" Pencil


    最近になって、”Eigentum der Waffen-SS” とマーキングされた鉛筆があるということを知った。

    “Heeres Eigentum”(陸軍所有)とか、”Luftwaffen Eigentum”(空軍所有)、”Werhmacht Eigentum”(国防軍所有)と記された鉛筆があるのは知っていたが、これのSSバージョンがあったとは意外だ。

    まあ、陸軍、空軍、国防軍とあるのなら、SSのもあって当然という気もしないではないが、そもそもこんなマーキングは後からどうとでもなるし、鉛筆メーカーに頼めば、余裕で拵えることが出来る。従って、現在流通しているこの手の鉛筆が、本当に当時の実物なのかどうかは、品物を見ただけでは何とも言えないというのが実情だろう。

    とは言え、アイテムとしては面白いので、現在市場に出回っているものを参考に、当隊でもレプリカを拵えてみた。もしかしたら秘宝館アイテムとなる可能性も無きにしも非ずであるが、その時はその時だ。

    隊員向けレプリカSS官給文具セット

    レプリカの折り畳み式筆箱の製品化を記念して、隊員向けに、左のような筆記具とのセットの提供を開始した。

    勿論鉛筆は、出来たばかりの”Eigentum der Waffen-SS” マーキング入りのものである。これを4本と”SS Eigentum” 消しゴム(これもあるらしい)、独Ehmann社製の角柱型15cm定規という組み合わせ。

    マーキング拡大

    今回は、

    “Eigentum der Waffen-SS”

    というタイプを再現したが、

    “Eigentum d. Waffen-SS”

    と、”der” を略したタイプのものも見たことがある。

    隊員向けセット2

    こちらは、”Eigentum der Waffen-SS” 鉛筆3本と、ドイツ製赤鉛筆とのセット。上のものよりは、赤鉛筆入りの方が隊員には好評なようだ。

    この鉛筆はそんなに数を作っていなので、購入希望の隊員はお早めに。
    今ある在庫が尽きたら、当分は発注しない予定。

    2010.04.21 | Stationery

    Feldpost Letter paper & Package


    先日、部屋を片付けていた所、10年程前に作成した野戦郵便便箋のレプリカが一束出てきた。イベント等で粗方売り尽くしたかと思っていたのだが、どうも他の荷物に紛れて一束だけ出しそびれていたらしい。

    ここ何回か、WW2当時にドイツ軍兵士によって用いられたと思われる筆記具について記事を書いてきたが、そうした筆記具を使って何かを書き込む対象の内、最も身近なものとして、野戦郵便が挙げられるのではないかと思う。

    折角なので、野戦郵便便箋と同時に発掘した野戦郵便小包用の箱を取り上げてみたい。

    野戦郵便便箋レプリカ

    野戦郵便用の便箋には多くのバリエーションがあるが、これはカレンダー付きのもの。元々購入した実物が1944年のものだったので、それを再現してある。

    1944年版カレンダー

    左から、1月〜12月。
    曜日は「SMDMDFS」とそれぞれの曜日の頭文字で表現されている。
    そして月齢が円と三日月型の記号で表示されている。

    表の下は祝日の一覧。
    4月20日は総統誕生日等と記されている。

    2010年版

    折角なので、レプリカデータをひっぱりだしてきて、カレンダー部分を編集。2010年版を制作してみた。

    2010年版カレンダー

    月齢も今年のものを調べて直してある。
    但し、祝日は第三帝国時代のままで、日本の祝日には直していない。

    差出人名/宛名の記入方法

    隊員から質問があったので解説。
    左図のように、それぞれの位置にそれぞれの内容を記入する。

    差出人住所は、差出人が前線の兵士である場合は、所属部隊の野戦郵便番号を「Feldpost nr. xxxxxx」といった感じで記す。
    受取人住所も同様。

    受取人名は兵士の場合は1行目に階級、2行目の氏名を記す場合が多いように思う。

    小包用の箱

    これは主に後方から前線の兵士に品物を送る場合に用いられた、野戦郵便小包用の箱。実物。

    送り状レプリカ

    やはり10年位前に、便箋と併せて作成したレプリカ。
    レプリカ便箋と一緒に出てきた。

    実物と比較

    左の実物をスキャンした上で、MacのIllustratorを駆使してフォントや鉄十字章のマークをトレースして作成。なのでほぼズバリの出来。

    適当な空き箱に貼り付ければ、雰囲気出るのではないかと思う。

    送り状記入方法

    便箋と異なり、こちらは後方から前線の兵士に物を送るためのものであるので、受取人欄は兵士の階級と氏名、野戦郵便番号を記入するようになっている。

    野戦郵便番号は年代によって変わっているので、再現する軍装と矛盾しない年代の番号を調べると良い。

    この2点、以前売りに出していた際は割と好評で、イベント毎にほぼ売り切れていた。近々、Web Shopにて取り扱いを再開する予定なので、ご活用頂きたい。

    2010.04.11 | Stationery

    WW2 era style pencil case

    これまで、WW2当時にドイツ軍兵士が用いていたタイプの筆記用具を実物、レプリカ、現在でもほぼ同じデザインで製造されている同型品を取り混ぜて紹介してきた。

    こうした筆記用具は単体で胸ポケットに差したり、マップケースのペンポケットに差して携帯された他、各種ペンケースに収めて携行された。
    ペンケースは一部筆記具と共に官給された他、売店でも販売されていたし、勿論私物として持ち込まれるものも多かった。従って、当時の写真に写り込んでいたり、独軍兵士が使用していたものとして市場に出回るペンケースの種類は様々である。

    そこで、実物、レプリカ、当時風デザインのものをとりまぜて、各種ペンケースについて紹介してみたい。

    折り畳み式ペンケース

    これは“WW2 Era German Stationaly 1”でも紹介した、クライダーカッセのカタログに出ていたタイプのものを再現したレプリカ。
    革製以外にも、同じスタイルで布製のものも存在している。

    薄型なので、マップケースにも他のコンテンツと共に収めることができる。

    ペンケース内部

    作りは非常に簡便で、以前紹介した髭剃りケースと基本的には同じ構造。
    当時のカタログの説明書きによれば、鉛筆2本、つけペン1本、消しゴム1個、定規1本を収納できると書かれているが、このレプリカを製作するにあたって参考にした実物は、同寸法でも、筆記具を4本収納できるようになっていた。

    内容は上から、

    Haack Sparbleistift社 “COP NO. 41” 2mm芯ホルダー(メカニカルペンシル)
    Eberhard Faber社 “LICHTOR 01150-No.2″ 鉛筆
    Johann FR. Kraemer社 “DESSIN 760 No.2″ 鉛筆
    Stabilo社 “Swano 4350″ ペン軸
    メーカー不詳、15cm角柱型木製定規
    メーカー不詳、”KORREKTOR” 消しゴム

    ペン軸以外は全て当時の実物。

    尚、定規は写真に見えるような角柱タイプのものを収めるようにできているが、通常の板状の定規を収めるバージョンも存在していたようだ。

    ファスナー式両開きペンケース

    独McNeill社製の革製ペンケース。
    “McNeill”というのは、スコットランドかアイルランド風な名前だが、れっきとしたドイツの革製品メーカーである。

    形状はスタンダードなというか、古風なファスナー式の両面開き。
    この種のペンケースは、今日ではヨーロッパの小学生が主に使用するそうだが、これは勿論大人用。
    当時もこのタイプのペンケースを用いていた兵士は多かったものと思われる。

    厚みがあるのでマップケースに入れるには向かず、雑嚢や衣類鞄等に入れて持ち運ぶことになる。

    内部/内容物

    底面には筆記具を4本、蓋の裏面には各種文具を4つ、ゴムバンドで収納できるようになっている。

    ペン先×1
    “Wehrmacht Eigentum” 角柱型15cm木製定規レプリカ×1
    Lyra社製鉛筆/インク両用消しゴム×1
    Kum社製鉛筆削り×1
    Stabilo社製ペン軸×1
    Faber Castell社製9000番鉛筆×1
    メーカー不詳 “EKKEHARD 07450″鉛筆×1
    J.H.Faber社 “MOTTO 850″鉛筆×1

    を収納。
    下2本の鉛筆はWW2当時物で、その他は現行製品乃至はレプリカ。

    A.W. Faber “Castell” カンペンケース

    これは1940年代に、9000番鉛筆12本を収めて販売されていたカンペンケース。

    現在のFaber Castell社製品は、”Faber Castell” 銘で販売されているが、この当時は、”A.W.Faber” 銘であり、現行製品との識別点の一つ。

    但し、70年代位迄は”A.W.Faber” 銘だったし、数年前にこれと同じデザインのカンペンケース入り9000番鉛筆が復刻生産されているので、”A.W.Faber” 銘だからと言って、WW2当時のものであるとは限らない。

    内部/内容物

    元々鉛筆12本を収めて販売されていたものなので、それなりに厚みもあり、筆記具の他に消しゴムや鉛筆削り、定規等も収めることができる。

    また、上のファスナー式のものほど厚くもないので、雑嚢や衣類鞄だけでなく、マップケースに入れて持ち運ぶこともできる。

    Staedtler “Mars Lumograph” カンペンケース

    製図用鉛筆として有名な、Steadler社のルモグラフ鉛筆6本用のカンペンケース。

    数年前にルモグラフ鉛筆誕生何十周年だかを記念して発売された限定版で、フォントが現代的でちょっと残念だが、同社のトレードマークであるマルス神のマークがあしらわれ、当時風なデザインとなっている。

    中身

    6本用ということで、上のA.W.Faberのものと比べると薄く、余り厚みのある文具は入れられないが、携帯には便利。

    なお、このルモグラフ鉛筆は、1930年代に発売されてからほぼ変わらぬデザインで製造され続けている鉛筆の一つ。WW2当時からこれと同じく、青と黒の塗装が施されていた。

    現行「当時風」鉛筆各種

    手元にある、当時からほぼ変わらぬデザインで作り続けられている、現行ドイツ製鉛筆を集めてみた。

    上から、

    Faber Castell社9000番鉛筆HB
    Faber Castell社9000番鉛筆F
    Faber Castell社Albrecht Duerer赤鉛筆
    Staedtler社Mars Lumograph鉛筆HB
    Staedtler社Mars Lumograph鉛筆2B

    Faber Castell社の9000番鉛筆は、ロゴ等のマーキング以外にも、WW2当時の製品と比べると塗装の緑色がより暗い色になっており、軸尾に銀のラインが入っている点が異なるが、全体としては当時と同じ緑の鉛筆といった印象。色目等の見た目だけなら、国産のトンボや三菱の緑色の六角軸鉛筆の方が当時の9000番鉛筆には近いかもしれない。

    同じくFaber CastellのAlbrecht Duerer赤鉛筆は絵画用の水彩色鉛筆で、当時はまだAlbrecht Duerer色鉛筆は無かったかと思うが、以前購入した実物マップケースに入っていた、当時物のStabilo社の赤鉛筆と同じスタイルの、全体が赤塗装されたドイツ製六角軸赤鉛筆ということで登場してもらった。

    Staedtler社のMars Lumograph鉛筆は上述の通り、ロゴ等のマーキングを除けば、当時と同じカラーリング。製図用鉛筆としては大御所なので、割と多くの文具店やホームセンターの製図用品コーナーで取り扱われており、入手し易い。

    グリースペンシル用ペンケース

    地図に各種情報を書き込んだりするのに使われたグリースペンシル(クレヨン)用のペンケース。
    当時軍から支給されていたタイプのレプリカである。

    背面

    軍用品ということで、背面にはベルトループが設けられ、上着の胸ボタン等にとりつけられるように、ボタンホールも用意されている。

    フラップを開いた状態

    グリースペンシル4本と予備芯入れ、地図上で距離を計測するための定規(Kilometermesser)が主室内に格納されており、フラップの裏には消しゴム用のホルダーが用意されている。
    こうした内容からして、マップケースに入れて持ち運ばれることが多かったようだ。

    グリースペンシルとして、当時は2mm〜3mmの芯径用の芯ホルダー/メカニカルペンシルが用いられることが多かった。これは今のシャープペンシルに近いもので、金属製乃至は木製、ベークライト製のバレルの中に各種の芯を入れて使用した。
    グリースペンシルとして用いる場合は、それぞれの製品に適合した芯径のクレヨンタイプの芯を入れて使用する。

    芯の繰り出し方は、現代のシャープペンシルのようなノック式はまだ少なく、軸尾や、バレルの途中にある部品を回転させる繰り出し式か、芯を自重落下させ、適当な長さになった所でロックをかける落下式が主流。

    内容物一覧

    グリースペンシルとして、2mm芯用の芯ホルダーにクレヨン芯を入れて使用している。
    4色あるうちの黒色のものには、独Standardgraph社のロゴが入っているが、残り3色はメーカーロゴが入っておらず、メーカー不詳。ただ、黒と全く同じ形状であり、同一メーカーのものである可能性があるが、同形状の芯ホルダーはチェコのコヒノール社等でも製造されており、チェコ製である可能性も残る。全て品物としてはそれ程古いものではないが、このスタイルの芯ホルダーは1940年代以降、ドイツやチェコの多くの文具メーカーで製造された、古典的な製品である。

    地図用定規もまた、WW2当時において同一形状のものが各社で製造されていた。
    ここに見えるのは薄い鉄板で出来たものであるが、他にプラスティックの半透明なものも生産されていた。
    色も黄色の他、グレーやベージュのものも知られている。
    また、バリエーションとして、上部の円形部分がないものも存在している。

    消しゴムは以前紹介したWW2当時の実物で、”KORREKTOR”というブランド。

    2010.04.10 | Stationery

    Square pillar type 15cm wooden ruler


    “WW2 Era German Stationaly 1”の中で角柱型の15cm木製定規を紹介した。これは日本では全く馴染みのないスタイルの文具であるが、ドイツではいまだに文具メーカー各社にて製造/販売されており、僅かではあるが国内にも輸入されているようである。また、海外ではこうした現行製品を利用したレプリカが販売されていたりもする。

    そこで、現行品とレプリカも加え、改めて角柱型15cm木製定規を紹介してみたい。

    尚、マップケースや筆箱に入れて運ぶのに便利という点で15cmのものが多用されているのだが、製品としては30cm等、より長いものも存在している。

    角柱型15cm木製定規3種

    上から、WW2当時の実物、現行製品、現行製品を利用したレプリカ。

    WW2当時の実物

    戦時中の製品であるせいか、3種の中では最も粗雑な作りである。
    使用されている木材も、割り箸のような端材であり、目盛の刻み方も荒い印象(木材の縁と平行になってないし)。

    特にアムト刻印や軍所有を示すマーキングは見当たらず、市販品であると思われる。

    全長約17.6cmと、長さも中途半端。

    現行製品

    現在でもドイツの文具メーカー数社で製造販売されているようだが、これはE+M(Ehmann)社のもの。

    WW2当時の製品と比べると上質な木材が使われている。
    目盛はWW2当時のものが刻印であるのに対し、こちらはプリント。
    また、15cm全区間において、ミリメートル単位で目盛がふられており、全体的に高品質な印象となっている。

    製品自体の長さは3種の中では最も余白が少なく、16cmと短い。

    この写真のものは無塗装だが、バリエーションとして、黒や赤等に塗装されたものも存在している模様。

    メーカー刻印

    E+M(Ehmann)社は、1899年にニュルンベルクにて創業された老舗の木工メーカーで、文具も数多くてがけている。 国内にも筆記具を中心に、同社製品が輸入販売されている。

    レプリカ

    メーカー不詳だが、現行製品を利用して製作されたレプリカ。
    上の現行品同様、使用されている木材も上質なものだし、目盛は刻印でなくプリントではあるが、精密感のある仕上がりである。

    ミリメートル単位の目盛りがふられているのが、最初の3cmだけとなっている点が、WW2当時のものと共通しており、E+M社の現行製品との相違点。また、製品全体の長さはここで取り上げた3種の中では最も長く、約19cmである。

    “Wehrmacht Eigentum”マーキング

    レプリカということで、裏面には国防軍所有を示す、”Wehrmacht Eigentum”マーキングが再現されている。
    このマーキングが施された文具としては、他に鉛筆や消しゴム等が知られており、”Wehrmacht Eigentum”の他に、

    “Heereseigentum”(陸軍所有)
    “Luftwaffeneigentum”(空軍所有)

    といった軍単位でのものも見かけたことがある。
    また、この手のマーキングは、Leica等の軍用カメラでも多く見かける。

    現行品で筆箱を満たす

    今回は筆箱を現行ドイツ製品で満たしてみた。
    勿論現行品と言っても、基本的なデザインはWW2当時から変わっていないものを選んでいる。

    上から、

    STABILO社Swano 4350ペン軸
    Faber Castell社9000番鉛筆2本
    Faber Castell社Albrecht Duerer赤鉛筆
    メーカー不詳、国防軍所有角柱型15cm定規レプリカ
    LYRA社消しゴム

    Faber Castell社は伯爵が経営する文具メーカーとして有名。
    同社は鉛筆の寸法規格を定め、断面が六角形の軸を発明したメーカーとしても知られており、この9000番鉛筆は、「鉛筆と言えばコレ」という、鉛筆の代名詞的な製品である。また、1905年の発売以来、マーキング以外はほぼ変わらぬデザインで製造され続けている。世界的に鉛筆というとダークグリーンに塗装されたものが多い気がするが、恐らくそれはこの9000番鉛筆を意識してのものであろう。

    LYRA社の消しゴムも、WW2当時から変わらぬ姿の製品であるが、現行品ということで、バーコードが入ってしまっている点が残念。ちなみに赤い部分が鉛筆用で、青い部分がインク用。

    2010.03.18 | Stationery

    WW2 Era German Stationery 1


    マップケースを携行する将校や下士官は勿論のこと、一般の兵士も大抵は何らかの筆記用具を携行しており、前線から家族へ手紙を書いたり、日記をつけたりといったことに使っていた。
    携行方法は様々で、背嚢、衣類鞄、雑嚢、マップケースに収める他、勿論、服のポケットに収めて持ち運ぶことも多かった。

    こうした筆記用具は一部軍から支給された他、クライダーカッセでも販売されていたし、入隊前に使用していた私物が持ち込まれる場合も多かったようだ。従って、当時の写真等では、様々な種類の筆記用具を見ることができる。

    本日は、そんな筆記用具の一例を紹介しよう。

    ペンケース

    これはクライダーカッセのカタログに出ていたタイプのものを再現したレプリカである。
    革製以外にも、同じスタイルで布製のものも存在している。
    また、このようなソフトケース以外にも、ベークライトや金属でできたハードケースも使用されていた。所謂「カンペンケース」も各種用いられていたようだ。

    ペンケース内部

    作りは非常に簡便で、以前紹介した髭剃りケースと基本的には同じ構造。
    当時のカタログの説明書きによれば、鉛筆2本、つけペン1本、消しゴム1個、定規1本を収納できると書かれているが、このレプリカを製作するにあたって参考にしたモデルは、同寸法でも、筆記具を4本収納できるようになっていた。

    そこで、芯ホルダー(メカニカルペンシル)1本、鉛筆2本、つけペン1本、定規1本、消しゴム1個を入れてみたのが上の写真。
    つけペンは現行の独STABILO社のものだが、その他は全て当時の実物。
    STABILOは、その昔購入した実物マップケースに同社の赤鉛筆がついていたことがあり、個人的に親しみを覚えるメーカーである。

    尚、定規は写真に見えるような角柱タイプのものを収めるようにできているが、通常の板状の定規を収めるバージョンも存在していたようだ。

    当時物の鉛筆各種

    上から、

    Eberhard Faber社 “LICHTOR 01150-No.2”
    Johann FR. Kraemer社 “DESSIN 760 No.2″
    メーカー、”Universal”
    メーカー不詳 “EKKEHARD 07450”
    J.J.Rehbach社 “Siegfried 1154”
    Johann FR. Kraemer社 “KOSMOS 530”
    J.H.Faber社 “MOTTO 850”

    EKKEHARDが紫である以外は、全て黒。
    色鉛筆については機を改めて紹介したい。

    芯ホルダー(リードホルダー、メカニカルペンシル)

    シャープペンシルのように、本体内に芯を入れて用いる筆記用具。
    現在でも製図やイラストの分野で多用されている。

    上の写真は、Haack Sparbleistift社の “COP NO. 41”という2mmの芯を使うモデル。
    残念ながらこの会社はもう存在していないようだ。
    尚、この種の筆記具は芯ホルダー(リードホルダー)ともメカニカルペンシルとも呼ばれるが、その境界線は定かではない。

    芯は黒以外にも様々な色のものが用意されており、適宜差替えて使うか、複数のホルダーを用意するなりして使用する。芯の材質も通常の鉛筆同様のもの以外にも、所謂「グリースペンシル(クーピーやクレヨンの類)」タイプのものあった。

    グリースペンシルは大抵の素材上に書き込むことができるので、地図上に直接書き込むだけでなく、保護シート上からでも書き込めるので、地図と共にマップケースに収められることが多かった。

    木製定規2種

    上は角柱タイプの15cm定規で、ちょっと珍しい形状だが、今でも製造/販売されている。

    下は通常の板状の20cm定規で、ヴァッフェンアムト刻印入の官給品である。
    こちらもほぼ同じスタイルのものが今でもドイツの文具メーカーから発売されており、日本のAmazonでも購入できる。

    鉛筆削り

    いずれも現代の製品であるが、大戦当時と変わらぬ姿で販売されている。
    革ケースが付属しているのが、いかにもドイツらしい。

    Standardgraph社製DUX鉛筆削り

    ドイツの文具メーカーであるStandardgraph社の製品。
    芯の太さを3段階に調整できる優れものである。
    現代の製品であるが、ケースを含め、形状は大戦当時と全く同じである。

    当時物を持っている隊員がいるので、いずれ並べてみたい。
    尚、Standardgraph社は定規メーカーとしても有名で、今でもWW2タイプの軍用定規や分度器を生産している。

    3段階調整ノブ

    1、2、3の数字をメモリに合わせることで、芯の太さを

    1=ブラント(鈍)
    2=ノーマル(普)
    3=シャープ(鋭)

    の3段階に調整することできる。

    取説

    これも当時から変わっていないような、非常にレトロな雰囲気である。
    尚、この製品もAmazon等で購入可能。革ケース付きで、¥2,100-也

    DUX鉛筆削り2

    こちらは上の製品から、芯の太さの調整機能を省いたタイプ。
    勿論大戦当時も同型品が使用されている。
    ¥400-也。

    裏面の刻印

    DUX鉛筆削りの裏面には、メーカーロゴと共に、ドイツ製であることを示す「Germany」の文字が刻印されている。

    EISEN社鉛筆削り

    近所の文具店にて「ドイツ削り」の名で販売されていたもの。
    DUXのものは真鍮製であったが、こちらのボディはアルミダイカスト製である。
    勿論当時もアルミダイカストで出来た鉛筆削りは存在していた。

    尚、革ケースは自作。

    「ドイツ削り」という名のこの種の鉛筆削りは国内数社にて販売されているが、いずれも独EISEN社の製品。王冠にE字のロゴマークが入っているのでそれと分かる。
    昔は刃もボディもMade in Germanyだったが、最近は中国に工場を構えたようで、ドイツ製の刃に中国製ボディという組み合わせになっている。

    オールドイツ製の頃の製品も、文具店の店頭在庫としてまだ売られていることもあるようだ。

    刃の刻印

    刃には「Germany」の刻印があり、全体の形状/サイズは、大戦当時の DUXや、同じく老舗文具メーカーのKUM社等の小型携帯用鉛筆削りのそれを踏襲している。

    ケースに収納

    こんな小さな物にまでケースを用意するのは流石にドイツ。
    確かに裸でマップケース等に放り込んだら、削りカスが散らばってケース内が汚れてしまう。

    消しゴム

    上はメーカー不詳の熊の絵がプリントされた消しゴム。

    下は、メーカー名は読み取れないが、”KORREKTOR”というブランドの消しゴム。
    いずれも当時の物。

    このタイプの消しゴムは今でもドイツの文具メーカーで作られており、輸入文具を扱っている店等で入手可能。大体1個¥100-〜¥200-程度である。

    ESBITやDUXの鉛筆削りのように、ドイツでは未だに昔のスタイルのまま製造され続けている物というのが実に多い。
    特に文房具ではその傾向が顕著で、そういったものを探してみるのもまた楽しいものである。

    今回とりあげたもの以外にも、万年筆、芯ホルダー、色鉛筆、コンパス、キルビメーター等、当時のドイツ軍兵士が使っていた文房具はまだまだ沢山ある。これらについてもいずれ折りをみて紹介しようと思う。

    2010.03.10 | Hygiene

    Reproduction WW2 German shaving razor pouche


    久しぶりに雑嚢から取り出してみたら、ベークライト製の髭剃りが粉砕されていた。
    そんな経験をされた方も多いのではないかと思う。
    当隊でも裸で雑嚢に入れている隊員が多いので、髭剃り粉砕事件は頻発。
    大抵は地面に置いていた雑嚢を踏んでしまうとか、上に重い荷物を置くといったケアレスミスが原因である。

    「こんなに脆いのでは、当時のドイツ兵もさぞ困ったことだろう」

    そう思いがちなのだが、さに非ず。
    ドイツ軍は、つまんない物にもとにかくケースの類をつけるので有名だが、髭剃り用のケースもちゃんと用意されていたのである。
    もっとも、良く考えてみれば、刃の露出した髭剃りを裸で雑嚢や背嚢、衣類鞄(これらのいずれにも収める例がある)に入れておくバカはいない。そんなことをしたら、雑嚢等がボロボロになってしまうこと必定である。
    従ってこれは、実用せずに、刃をつけていないものを単に雑嚢の飾りとして入れておくケースに限って生じるトラブルと言えよう。実用するなら衛生上の観点からしても、裸で入れておこうとは思わないだろう。

    さて、髭剃りは官給品の他に、私物も持ち込まれていたせいか、これを収めるケースも、ベークライトや金属製のハードケースから、キャンバス製のジッパー付きポーチ等様々な形のものがある。その中でも有名なのが上の革製のポーチであろう。「Whermacht」や「Heer」といったスタンプが押されていることもあるので、官給品と思われる。

    構造は、十字にカットされた革にホックと髭剃りや替刃をホールドするためのループがついているだけという至って簡単なもので、携行時はこれを折り畳んでホックを留める。
    ループは本体に直接縫い付けられている訳ではなく、台布上に縫い付けられており、その台布の左右両端を本体に縫い付けることで固定されている。
    素材は革の他に、ニスを引き、防水加工を施したキャンバスを用いたものがある。

    尚、髭剃りはグリップとヘッドの部分を分割して収納するようになっており、写真のようにグリップの端が太いタイプだと、蓋を閉じた際の収まりが悪い。

    非常に簡素なアイテムだが、壊れ易いベークライト製髭剃りの保護にもなり、携行にも便利なので、今後量産して全隊員に支給する予定。型紙は起こしてあるし、革もあるので、近々作業会でも催そうかと思う。

    粉砕された髭剃り

    不注意から無惨にも粉砕されてしまった実物ベークライト製髭剃り。
    これはグリップの底にヴァッフェンアムトの刻印が入っている官給品。
    当時のT字髭剃りはどれも似たような形ではあるが、色やグリップ部の形状や長さに様々なバリエーションがある。

    また、素材もベークライトの他に、金属製のものも多かったようだ。

    梱包状態

    この状態で雑嚢や背嚢、衣類鞄に入れておけば、粉砕率は大分低下するだろう。
    元々小さなアイテムであるが、替刃も含めてコンパクトに携行できるのも良い。

    2010.02.28 | Bags & Backpacks, Personal Items

    M31 Clothing bag and the contents


    昨日のM39背嚢に続き、本日はM31衣類鞄(クローシングバッグ)とその内容について。

    このバッグは背嚢とは異なり、ちょっとした物を入れて持ち運ぶのに便利なので、当隊活動においても割と頻繁に利用している。が、やはり戦闘で使う訳ではないので、正しくは何を詰めておくべきなのかといったことは余り省みられることはなかった。その時々で必要なアイテムを適当に詰め込んで現場まで持ち運ぶといった使い方が主である。
    折角持っている訳だから、今後はもうちょっと真面目に使ってみるべきなのかもしれない。

    上の写真は、M31衣類鞄とその中身である。
    1936年版の独陸軍歩兵操典によれば、中に詰めるべきアイテムは以下の通りである。

    ・夏服又は作業服1着
    ・下着1ペア
    ・靴下1ペア
    ・カラー1本
    ・テントポールバッグ(ポール1本、ペグ2本)

    これにその他必要な物を詰めるべしとされている。
    上の写真では、作業着としてリードグリーンのHBT作業服を使っているが、SSの場合は初期にはスタンドカラーの作業服が用いられる場合もあったかもしれない。

    また、冬季に毛布を兵士が携帯したり、馬や車で運ばない場合は、毛布も衣類鞄に収めるとされている他、騎馬の兵士は編上靴を一足、衣類鞄に収めることと記されている。

    気になるのは、テントポールバッグを衣類鞄に収めるように記されている点である。
    確かに背嚢にはテント用ロープしか収められていないし、雑嚢に入るサイズではないので、とりあえず前線迄入れて運ぶとすれば、衣類鞄なのだろう。

    M31衣類鞄後期型

    「工兵用バッグ」として売られていることもあるが、実態は衣類鞄である。
    これは所謂「後期型」と呼ばれるもので、後期の独軍野戦装備に多用される荒目のキャンバス地で作られている。

    M31衣類鞄初期型

    こちらは所謂「初期型」と呼ばれるものであるが、本当に初期/後期で作りが違うものなのかは不明。
    こちらは上の後期型と比べ、より目の細かいスムースな表面のキャンバス地でできており、本体の縁に補強のための革が当てられている。

    カラー2種

    マニュアルによれば、カラーを1本携行することになっている。

    上は陸軍と武装SSで一般的に用いられているもので、下は主に初期のSSで用いられていたもので、スタンドカラーの作業服と組合わせて着用されている写真を良く見かける。但し、戦争がはじまってからもフィールドグレーのウール野戦服の下にこのカラーを付けている例も見かける。

    収納状態

    マニュアルには背嚢と異なり、特に荷物の詰め方は記されていなかったので、順番は適当。
    衣類鞄にテントポールバッグを収めるというのは、少々意外に思われるのだが、ご覧のように、テントポールバッグの幅と衣類鞄の幅はぴったりで、テントポールバッグと衣類鞄、どちらのサイズが先に決まって、どちらが合わせたのかは分からないが、衣類鞄に収めるのに都合が良いようにはなっている。

    荷物を全て収納した状態

    マニュアルに記されていたものを全て詰めてもパンパンにはならず、まだまだ余裕がある。恐らくそのスペースに様々な日用品等が詰め込まれたのであろう。

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